2015年3月16日月曜日

この季節に読みたい本「たのしいムーミン一家」 

春が来ましたね。
土の中にもぐっていた生き物たちも活動を開始するこの季節に読みたい本、
おなじみのムーミン、シリーズ3作目の本「たのしいムーミン一家」。

物語はムーミン谷に春が訪れるところからはじまり、
ムーミンたちの日常とへんてこな冒険の数々がくりひろげられていきます。

【小学生の私 愛読書と思う】

子供の頃に、いただきものとして、この本と出会いました。

小学生の私にとっては、厚くて文字数も多い部類の本だったので、
ワクワクしながらも、いっきには読みきれず、
数ページづつ何日かかかって読みました。

小学生の私は、自分の愛読書というのを何冊か選んでいたのですが、
「たのしいムーミン一家」は、堂々とその仲間入りをしました。
そして思いました。
今はこの本が一番面白いけれども大人になったらもっともっといろんな本を読んで
愛読書も変わっていくんだろうなと。。

【好きなシーンを一つ】

好きなシーンはたくさんあるのですが、その中の一つを。

ムーミンとそのガールフレンド スノークのおじょうさんが
黄金の蝶々を見かける場面です。

「その年、初めて見た蝶が白かったら
その年の夏はおだやかな夏になり
初めて見た蝶が黄色だったら
その夏はすばらしい夏になる」

という占いのようなものが、物語の中に設定としてあるのですが、
ムーミンとスノークのおじょうさんは、黄金の蝶を見ます。
二人は驚きながら、
「いったいどんな夏になるのかしら」
「きっととんでもなくすばらしい夏になるに違いない」
とかいうようなことを言いあいます。
(本を見ずに書いたので、セリフはこの通りではありません)

はじめの方に出てくるちょっとしたシーンですが、印象に残っています。
ムーミンが予想したように、ムーミンたちには、
とんでもなくすばらしい!?出来事がおこっていきます。

影響されて、私は毎年、春のはじめに見る蝶の色を気にしています。


【2014年 原作者 トーベ・ヤンソンさん 生誕100年

  2015年 ムーミンシリーズ1作目の本 出版から70年】

原作者のトーベ・ヤンソンさんは、1914年8月9日にフィンランドのヘルシンキで生まれました。

2014年は、ヤンソンさん生誕100年で、
フィンランドはじめ日本でも、多数のメディアで企画が組まれたり、
イベントや展覧会が開かれ、ムーミンイヤーとして大きく盛り上がりました。

2015年は、ムーミンシリーズ1作目の本「小さなトロールと大きな洪水」が出版されてから
70年という年にあたります。
ムーミンや、原作者ヤンソンさん、ヤンソンさんの祖国フィンランドへの関心の高さは
続いているように思います。

生誕100周年を記念してフィンランドで製作された映画「ムーミン 南の海で楽しいバカンス」
現在、日本で公開中です。(2015年2月13日から日本公開)

トーベ・ヤンソンさんの人物像にせまる書籍「TOVE JANSSON: ORD, BILD, LIV」
日本語訳「トーベ・ヤンソン 仕事、愛、ムーミン」が2014年11月に出版されました。
ヤンソンさんと親交のあった研究者ボエル・ウェスティンさんによって書かれたもので、
この本の制作はヤンソンさんが生きているときから始まったプロジェクトなのだそうです。
ヤンソンさん自身のことについては、ほんの少しのことしか知らないので、
読んでみようと思っています。

【愛読書 現在】

小学生の私の予想に反し、大人になった今も「たのしいムーミン一家」は、
堂々と愛読書の中のトップに輝いたままでした。あれれ?(笑)
春のはじめになると読みたいなと思う本です。


ブログ今日からはじめました。
お読みいただきありがとうございました。
良い一日をお過ごしください!

フィンランド語
Kiitos! キートス!(ありがとう!)

【リンク】

ほぼ日刊イトイ新聞 「トーベ・ヤンソンの人生を、ぼくたちはもう一度生きる」
 「トーベ・ヤンソン 仕事、愛、ムーミン」の訳者 森下圭子さんと、作家 重松清さんの対談です。

朝日新聞DIGITAL 「トーベ・ヤンソン展 ~ムーミンと生きる~」 
 生誕100周年を記念したフィンランド国立アテネウム美術館で開催された回顧展(2014年3月~9月)を
 日本向けに再構成した展覧会です。
 現在、新潟で開催中。今後、九州(北九州市)と大阪で開催されます。

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